近年のシンセサイザーではほとんど見ることのできないスライダー式フェーダーを17ポイントも搭載しており、時間軸にしたがったパラメーター(エンベロープ・ジェネレーター等)がグラフィカルに分かりやすく視認、操作できるように並んでいます。またカットオフやレゾナンス、LFOにはより直感的な操作ができるようにロータリー・フェーダーを搭載。

最近のソフトウェア・シンセサイザーなどを使っていると、どうしてもマウスの操作が多くなるためカットオフとレゾナンスを同時に動かしたり、手動でフィルターの開閉を行うことは非常に困難ですが、このSH-32では思った時にいつでもグリグリ可変可能です!(04)


80年に発売されたJupiter-8、その魅力は素晴らしい音色はもとより、あの独特のアルペジエート・フレーズは世界のいたる名盤で聴くことができました。このSH-32では更にユーザーが自由にプログラムできるアルペジオを搭載しました。当然ですが外部MIDIクロックに同期しますのであとは鍵盤上で和音を押さえるだけで次々に分散和音を奏でてくれます。この、機械に操られている感覚はなんともいえず気持ち良いですね。また、これも私的にもの凄く大好きな機能である「コードメモリー」。コードの平行移動は時として素晴らしい偶発性を生むことがあります。これでサンプラーにわざわざ和音を取り込んで演奏する必要もなくなりましたね!


ピコピコ君の私としてはもっとも嬉しいSH-32の内蔵ドラム音源です。なんとこのマシーンの中には往年のローランドが放った世界的銘器「TR-909」「TR-808」「CR-78」がほとんど全て、また「TR-707」「TR-626」を始め多くのリズム音源が搭載されており、その1音1音をフィルタリングしたりエフェクトをかけることが可能な上、前記のアルペジオ・パターンを使用し本体のみで演奏することも可能です。もちろんユーザーが組み合わせたドラムセットはユーザーバンクにメモリーも可能です。これだけ豪華な組み合わせを実現できるということは、やはり本家ならではの偉業です。


最後に、エフェクト・セクションの説明です。SH-32にはディストーション、イコライザー、フランジャー、フェイザー、ワウなどの音そのものを変化させるインサーションエフェクト・セクションとリバーブやディレイなどの残響を付けるセクションの2系統のエフェクトを搭載し、それぞれ独立した設定でエフェクトをかけることができます。それぞれのエフェクターは単体のエフェクターのように細かいパラメータの設定が可能です。

またインサーションだけでも35種類ものエフェクトを装備。なかでも最も感心したのはディレイ部分で、常識破りともいえる過激なフィードバック効果を得られる「RESONANCE DELAY」などはディレイ・ダブリングを楽しむ最高の武器です。

また、設定したエフェクトはただかけっぱなしにするだけではなく、「INTENSITY」ツマミ(05)によりツマミで操作するのに適した特定のパラメーターが割り当てられているので、グリグリ動かすことで、よりアグレッシブでライブなエフェクト操作が可能になってます。



以上、おもだったSH-32の概要を簡単にご説明しましたが、次回からはこのシンセに秘められた魅力を最大限に発揮させるべく、実際に制作した音色ファイルを元に進行していきたいと思います。それでは来月もおたのしみに♪



   
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