PROFILE:ロットングラフティー
ボーカルのNOBUYAを中心に99年9月に結成。現在のメンバーは、NOBUYA(Vo)、NAOKI(Vo、Harp)、KAZUOMI(G、Programming)、侑威地(B)、HIROSHI(Dr)。03年11月に自身のレーベルBEDTIME FOR DEMOCRACYより共同プロデューサーにDragon AshのIKUZONE氏を迎え、「悪巧み〜Merry Christmas Mr.Lawrence」をリリース。04年4月には1stフルアルバム『CLASSICK』をリリース。そのパンク、ミクスチャーというジャンルに捕らわれない自由自在なステージパフォーマンスは全国で噂を呼び、各地からライブの誘いが絶えない。
※本文中のアルバム・タイトル『CLASSICK』、およびボーカルNAOKIさんの「A」の表記は、正式には全て「∀」となります。また、Dragon AshのIKUZONEさんの表記も正式には「IKÜZÖNE」となります。
 
今回のインタビューはツイン・ボーカルの5人編成ロック・バンド、ロットングラフティーで、ギターと楽曲の大半の作曲/アレンジを担当しているKAZUOMIさんの登場です。1stアルバムリリースにともなって開催されたツアー、"FRONT -毒奏グラフィズムTOUR- 2004"の東京・渋谷O-Eastでのワンマンライブ当日、リハーサルの合間に楽屋におじゃまして、曲作りやエフェクター活用法などのお話を伺いました。
 
 
曲作りでは、機材などを含めて作業の流れはあるのでしょうか?
KAZUOMI(以下K)僕がデモを作る場合は、まずギターでコードを弾いたり、単音で弾いたりして、それでイメージが膨らんだらリズムの打ち込みを始めます。打ち込んだ音はいつもローランドのVS-1880に録っていきます。ドラム、ベース、自分で歌った仮ボーカル・メロディの順で制作していくことが多いですね。その作業でできたプリプロをメンバーに渡して、一度スタジオでやってみるという形ですね。NAOKIは機械を操れる人じゃないのでもっとアバウトで、彼がギター一本で作った曲のイメージを俺に持ってきてからデモを作り、それをスタジオでメンバーで作り込んでいく感じです。ちなみにVS-1880は今日のライブでも使っているんですよ。
▲ VS-1880

音源は何を使われているんですか?
K シーケンサーにサンプラーが付いているヤツで……、実は他社製品ですが、これはリズムも作れるし、上モノも作れるので重宝しているんです。でも……、少し音に飽きてるんですよね。今使っているものに限らず、実際使える音って10個ぐらいしかないんですよ。だから常々いろんな音が欲しいと思っていますね。
ローランド・スタッフ(以下R)そういうこともあろうかと、実は今日はローランドのシーケンサーも見ていただこうと、カタログを持ってきたんです(笑)。
K あっ、このMC-909、僕がシーケンサーを買ったすぐ後に発売されて、もうちょっと待ってたら良かったなぁって思ったんですよね。下の部分が鍵盤になってるんですか?(カタログを見ながら)
R そうですね。鍵盤になったり、機能によっては打ち込みの際の1小節になったりします。2系統のマルチ・エフェクツと16パートの新開発シンセ/サンプラー・エンジンを搭載しています。
K この中でミキシングもできるんですね。
R はい、ミキサーの画面もこのディスプレイに出てきます。この画面はVSで見なれた画面だと思うんですが。
K これだけ画面が大きいと見やすいし、音を作ってる感じが出ますよね。
R MC-909はシンセよりの機材ですが、サンプラーよりになるとSP-606やMV-8000があります。これも画面を見ながら作業できますし、MV-8000はオーディオ・トラックが8、MIDIトラックが128あるんですよ。
K 128トラック?! それは凄い。サンプラーはSP-808を持ってるんですよ。初めて買ったサンプラーがSP-808やったんですけど、Dビームをレコーディングで使いましたね。手をかざすとグワーっと気持ちが入る。
R MC-909とSP-606にはDビームが付いていますよ、まるで営業トークのようですが(笑)。

▲ MC-909 ▲ SP-606 ▲ MV-8000

曲を聴いているとリズムの変化が激しい曲が多いと思うのですが、曲作りの最初から曲の展開を求めてブレイクを入れるんですか?
K そうですね。流れるような、同じリズムが続く展開は僕には無理。リズムを変えたり抜いたりすることで感動を求めてしまうんです。
そのような変化のあるリズムにしようという発想はどの段階で浮かぶんでしょうか?
K 1人でデモのドラムを作っている時から、すでに完成型のイメージが浮かんでるんですね。もちろん、バンドでリハーサルをしている時にも浮かびます。原曲が完成するとすぐアレンジしたい、曲に色をいっぱいつけたい、って思ってしまうのでアレンジには時間をかけますが、中でもドラムが一番時間がかかりますね。

ドラムにそこまでこだわるのは、KAZUOMIさんがドラムをされていたからですか?
K いいえ、ドラムは叩けません。「こういうドラムを叩いて欲しい」という願望があるので、そのイメージでドラム・パートを作っているんです。でもそれをHIROSHIが叩くとぜんぜん違うフィルやアクセントになるんですよね。俺が作ったフレーズでもHIROSHIが叩けば違うものになって、化学反応的な面白さがあると思います。
逆にそれほどギター・ソロがある曲はないですよね?
K そうなんです。必要であれば作りますが、必要ないのにギター・ソロがたくさん入ってると「またギター・ソロが来よった」って思ってしまう(笑)。13歳くらいの時に僕が聴いていたハードロックとかのバンドって、ギター・ソロが多かったけど、「何でどの曲にもギター・ソロが入ってんねん!」って思ってたんですよね。しかもライブでギター・ソロの枠を作っていたりしますやんか? あんなん絶対要らんって思ってた。今はそういうバンド少ないんで、逆にそういう曲を作っても面白いかなとも思いますけどね。

今回のアルバムはDragon AshのIKUZONEさんを共同プロデュースに迎えられていますが、それはどのような変化をもたらしましたか?
K 音楽を長いことやってレコーディング現場や方法論を知っておられるので、俺らが描いている音をどうやったら作れるのかを後押しをしてくれるんです。意見を言わはる時もありますが、僕らが違うと思ったら自分の意見をゴリ押しする人じゃないんで凄く信頼しています。それに、何より現場が楽しくなりますね。僕、スグ神経質になって頭がハゲそうになるんですけど(笑)、IKUZONEさんが上手いこと和らげてくれるんです。音楽的な部分だけじゃなくて精神的な部分でも支えになってくれていますね。



   
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