PROFILE:織田哲郎
東京都出身。中学時代をロンドンで過ごし15歳で帰国。高校時代にバンドを組みエレキギターを弾きはじめ、同時にオリジナル曲の創作を開始。その後バンド活動、CM楽曲製作などを経て、80年には織田哲郎&9th IMAGEを結成しバンド・デビュー、83年にはアルバム『VOICES』でソロデビューを果たす。以降自身のソロ活動のみならず、TUBE、B.B QUEENS 、相川七瀬など、数多くのアーティストへの楽曲提供、プロデュースも手掛けている。
今回のインタビューは織田哲郎さんのご登場です。織田さんといえば誰もが知っているヒット曲を数多く作られている名作曲家、プロデューサーとしても有名ですが、実は初めからミュージシャンを志していた訳ではなかったそうです。そんな少年時代の音楽に出会うところから、音楽業界を目指す人に向けてのアドバイスまで、さまざまなお話を伺ってきました。
 
 
 
初めは音楽じゃなくて画家を目指されていたとお聞きしたのですが?
織田(以下O) 小学生の頃はマンガ家になりたかったんですよ。中学生の時にオヤジの仕事の都合でイギリスに行ったんですが、イギリスでは周りにアマチュアで音楽をやっているような人間はほとんどいないし、でも油絵がすごく身近だったんです。街の風景も油絵で描きやすいし、そこら中に世界的に有名な絵が飾ってある美術館がたくさんあって、音楽の授業より美術の授業がしっかりしてて、授業でも油絵を描くんです。身近な表現として絵を描きはじめたんですね。音楽は聴くものとしては非常に好きだったので、レコードをたくさん買って、音楽を聴きながら絵を描くというのが至福の時でした。

音楽に興味をもたれたのはいつ頃、どのような音楽に興味を持たれましたか?
O) イギリスから日本に帰ってくると、ちょうど日本はフォーク・ソングブームだったんです。まだ親がイギリスにいたので、高知の寮がある学校に入ったんですが、そこでもみんながフォーク・ギターを持っている。弾ける、弾けないに関わらずね(笑)。しかも油絵を描こうとしても風景が油絵にマッチしない。絵を描いても「なんかしっくりしないなぁ」って思っているところに誰かのギターが転がっていて、もともと音楽を聴くのは好きだったからちょっと弾いてみようと思ったんです。そうしたらそれが面白くて、それからはずっと音楽ですね。

フォーク・ブームの中でエレキギターを弾きはじめたきっかけはなんですか?
O) 僕が過ごした73、4年のイギリスではグラム・ロックが全盛で、ロックが好きでよく聴いていたから、やっぱりギターを弾くならエレキだろうと。でも寮なのでバイトはできないし親は買ってくれないし、自分のギターはエレキはおろかフォークも持っていなかったんです。だから友達に「お前、ベースを買え」って言って、自分はそいつの従兄が持っているエレキを借りてずっと弾いて、高校1年の文化祭でバンドを組む時に、もう1人医者の息子に「お前はドラムを買え」って言ってバンドを組んだんです。自分では何ひとつ楽器買ってないのに(笑)。当時珍しいくらい保守的な学校だったんで、エレキギターは寮ではほとんど弾けなくて、日曜日にどこかの納屋や友達の家に行って練習をするんですが、前の日は嬉しくて眠れない。僕の世代にしては珍しく音楽に飢えていましたね。

そこからプロとして音楽をやっていこうと思うようになったのですか?
O) 考えがシンプルなんですよ。ギターを始めて、面白かったからじゃあプロになろうとすぐ思っちゃった。その後高知から東京へ転校するんですが、その時初めて同級生から自分のエレキギターを買いました。当時マーク・ボランが好きだったので、フライングVが欲しかったんだけど、ちょうどそれを売りたいって言う奴がいて、それが北島健二(現FENCE OF DEFENSE/PEARL)だったんです。それで北島とバンドを組んで、二人でプロとしてやっていこうという気持ちになりました。

プロデビューをされたきっかけはどのようなものでしたか?
O) 北島が館ひろしさんのバックで演奏する仕事を始めて、そこで館さんの曲を書いていた、長門大幸さんと知り合ったんです。大幸さんもまだビーイングを立ち上げる前で、中堅作曲家、アレンジャーとして活躍されていたんですが、すごく面白いアイデアをたくさん持っている人で、あれこれ接しているうちに、一緒にやりましょうという話になったんです。初めてレコーディングスタジオに行ったのも大幸さんに誘われて、19歳の時に「ポパイ・ザ・セーラーマン」って曲をレコーディングした時でした。その曲が結構ヒットしたので、それから作曲をしたり歌ったりという活動を始めたんです。

初めて買ったローランド製品がなにか憶えていますか? また現在使用されている機材はありますか?
O) 最初に買ったフライングVと一緒にアンプはJCを買いました。品番までは憶えていないですけど、コーラスが良かったんですよ。素人だと上手く聴こえるからアレばっかり使いたくなるんですよね。BOSSのエフェクターもオーバードライブを基本にしてたくさん持っていましたね。GE-10っていうグライコが優れもので、一時期探して買い集めていました。今も2台持ってるんですが、もっと持っておきたいくらいです。



   
Copyright(c) 2000-2004 Roland Corporation All rights reserved