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| Profile |
| 1954年10月19日生まれ、東京都出身。数々の記録と記憶に残る作品を世に送り続け、時代とともに常に新たなアプローチで日本の音楽界をリードするロック・バンド、サザンオールスターズのパーカッショニスト。サザンオールスターズとしては2000年末までに、シングル46枚、オリジナル・アルバム13枚をリリースしている。個人としては様々なライブへのシークレット参加など幅広く活動をしている。 |
| 最初にパーカッションと出会ったきっかけは? |
| 高校生の時に典型的なハードロック・バンドをやっていたんですよ。それで「俺は一生ハードロックで生きていくんだ!」って誰もが思うように僕も思っていたんですけど、あるバンドで「トラ(ボーカルの代わり)をやれ」って言われて、それでディスコで歌を歌った時に、そこにコンガがあったんですね。「なんだこんな楽器、簡単だろう」って思ってポコポコ叩いたんですけど、レコードで聴いているみたいなフレーズを全然叩けなくて……。で、叩けば音が出る単純な楽器なのに難しいなんてどういうことだろうと思ったのが最初です。まぁ、高校生の頃からサンタナとかを聴いていたので、興味を持つ下地はできていたんでしょうけど。 |
| コンガが最初だったんですね。練習を始めたのはそこからですか? |
練習を始めたのはこれまた話が長くなるので割愛しますが、木更津のキャバレーに行くんですよ(笑)。時代背景が分からないと伝わらないと思うんですが、当時のディスコやキャバレーでは生バンドが演奏をしていたんです。一方で、バンドで演奏すると決まっていたので「コンガを買わなきゃ」って思ったんです。ゴンボップスっていうメーカーのものを買って四畳半の部屋に置いていたら、実はそれが凄くいい楽器だったらしくて、知り合いのバンマスが「こんなに凄い楽器を持っているんだから叩けるだろう」ってバンドに引っ張り込んだ(笑)。僕は叩けませんよって言ったんですけど、次の日から木更津のステージに立つことになっちゃったんです。 |
| じゃあ、練習する前にいきなりステージに立っちゃったんですね。 |
| そうなんですよ。譜面を渡されても何をやれば良いのか分からないような状態で、最初はみんなニコニコしながら「ドンドン叩いて」って言ってたのに、30分後には怒鳴られていました(笑)。そのバンドで必要最低限のマンボの基本パターンを覚えて、1ヵ月間そのリズムを朝から晩まで練習して、やっとバンドと合わせられるようになったんです。 |
| その時はどんなレコードを聴いて練習をしたんですか? |
ちょうどフル・バンドだったので、「マンボNo.5」などのオールド・ラテンを聴いて「ツクパクツクココ」って口で言いながら練習しました。 |
| 今、毛ガニさんは口でリズムをおっしゃいましたけど、リズムを口で言えることって大事ですよね。 |
| 大事ですねえ。今、アフリカの人と演奏しているんですけど、やっぱりみんな口で伝えますよ。「ウケケウケウカ!」って言われて「それ何? アタマどこ?」(笑)。一応リズム譜も書いたりもしますけど、それはあくまでも確認のためという感じで、1拍の間に何が起こるかは――グルーブとか前ノリとか言葉では表現できるけど――絶妙なところがあるんですよ。僕は左手がちょっと早かったりするんですけど、それを厳密に譜面に置き換えると、人によっては「突っ込んでるね」って言うかもしれません。人によって持っているグルーブ感が全部違うんです。 |
| 生のパーカッションのグルーブ感を出すのは本当に難しいと思うのですが、アマチュアの人でリズムに乗れないとかモタっちゃう場合はどうやって練習すればいいでしょうか。 |
僕も未だにやってるんですけど、メトロノームやリズムマシンに合わせて自分の基準を見つける練習することでしょうか。テンポ練習をしていないと、どうしても自分の好きなテンポになっちゃうんです。だから120が好きな人は118でやってみるとか、微妙なテンポに置き換えて研究するといいですよ。あとは上手い人の演奏を聴いたり、スティックを持ったら手で叩くのとは違うんだって意識することですね。なぜ正確に叩かないとダメかというと、正確であればあるほどオカズを入れたり、ためて入ったりっていう“技”を入れた後で、元のパターンに戻った時カッコいいからなんです。そういうことを理解すれば、基礎練習も楽しくできるようになりますよ。 |
| コンガ等の皮の生楽器はチューニングが難しいんですよね? |
チューニングって要は手なんですよ。コンガを触ったことありますか? 叩いていて手が痛くなっちゃうようだとピッチが上げられないんです。どんどん上手くなればそれだけ高い音域にまで上げられるようになるんですね。大体みんな1ヵ月くらいで手が腫れて割れてくると血だらけになるから辞めちゃうんですけど、そこを超えるとみんなが知っている「ッパーン」っていう音が出るようになるんです。 |
| あの音は手が作るものなんですね。 |
| そう、叩く時に手で皮を掴む。さらに違うイメージで言えばその前にある空気を掴んだり離したりして音を出すんです。手で音を制御しながら音を出すので、これは本当、感覚の世界です。でも上達すれば七色の音色が出るようになって、凄く人間っぽい楽器だなと思います。 |
| 最近特に面白いと思っている楽器はありますか? |
カホーン(長方形の木の箱を叩くスペインの楽器)かな。あれは好きでここ2年くらいやってますね。あとは自分で作った楽器も多いし、レイン・スティックの2メートルもあるやつを持っているんですけど、これは面白いですよ(笑)。でもまぁ僕のメインはコンガだと思っていて……、“コンガリスト”っていうんですけどね(笑)、やっぱり一発グルーブ出してっていう楽器が好きです。 |
| ローランドの楽器はデジタル楽器なのですが、何かお使いになっている楽器はあります? |
それが結構たくさん使っているんですよ。TR-808は出た当初に買って、未だに使っていますよ。他ではJV-2080、SC-88、TD-7、VS-1880とかね。SDE-2000のディレイはもう何10年も愛用しています。あとあれが好きだったな、白くて四角くて16個のボタンがついているやつ、TR-727。これは『KAMAKURA』に入っている「真昼の情景(このせまい野原いっぱい)」という曲でも使いました。 |
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