ケンイシイ氏インタビュー
いわゆる“目新しいもの”としての旬は終わった。 テクノがひとつのダンス・ミュージックとして確立した以上、これからは他ジャンルとの“異種交配”がテーマになる。

ケンイシイ
【プロフィール】
1970年生まれ。1993年、ベルギーのテクノ名門レーベル“R&Sレコード”から『Garden On The Palm』でデビュー。同作品がイギリスの「NME」誌テクノ・チャートでNo.1を獲得し、世界中から注目を集める。1995年には1stフル・アルバム『JELLY TONES』を発表。同アルバムからのシングル「Extra」のビデオクリップ(映画「アキラ」の作画監督・森本晃司監督作品)では、1996年度イギリス「MTV DANCE VIDEO OF THE YEAR」を獲得。テクノとジャパニメーションを見事に融合させた作品が、エポックメイキングと評され話題を呼ぶ。以来“テクノ・ゴッド”と形容され、独自の地位 を確立。日本をはじめ、アジア、ヨーロッパ、アメリカなどの世界各地でDJ/ライブアクトをこなし、1998年には長野オリンピックのオープニング・テーマ・インナーナショナル版を制作。また、アメリカの老舗クラブ“TWILO”で、日本人初となるレギュラーDJの座を獲得。“世界に発信する音づくりのできるサウンド・クリエーター”のパイオニア的存在として、アーティスト・プロデュース、映画サウンドトラック制作、リミックス、DJなど幅広い活動を展開している。

すでに世界的なサウンド・クリエーターとして長いキャリアをお持ちですが、ケンイシイさんの独特な楽曲制作のアイディアや発想といったものは、どういったところから得ているのですか。また、どんな時に思い付くのでしょうか?

ケンイシイ(以下K.I.)) 日常的には、DJユースのダンス・レコードからホーム・リスニング用のポップスまで、やはりいろいろな音楽を聴くことですね。結局、リスナーとしての自分をキープすることが、現在の音楽をやっていく上で一番のキーになっていると思います。それにプラスして、インスピレーションのためにいろいろな国や場所へ行って、新しいものを見たり経験したりすることも多いです。これはある意味、イクイップメント以上に投資すべきポイントだと思っています。

そうして得たアイディアを、ひとつの作品にまとめ上げるまでの行程(ワークフロー)って決まっていますか。

K.I.) 最初にスタートするときの要素によって異なりますね。思い付いた音、フレーズ・コードを具現化していくときもあるし、何も考えないで新しい機材を遊びでいじっているうちに曲が出来ることもあります。ルールをつくらないようにしている感じです。



楽曲制作に用いている楽器やレコーディングでの環境の中で、何かローランドの機材を使用していますか?

K.I.) JD-800は自分にとってのマスターピース。ずっと使い続けると思いますよ。何カ所かモディファイして欲しいところがありますが、まだ可能なのでしょうか? それからJP-8080も最近よく使っていますね。いわゆるシンセサイザーらしいサウンドが欲しいときに重宝しています。あとはVS-1680。去年からライブ・セットアップの中心になっていて、もうすでに何カ国も一緒に旅していますね。音の良さはもちろん、ハンディさが素晴らしい。

今後のローランドに期待することがあればお聞かせください。

K.I.) 全く新しいシンセサイザー音源の開発ですね。そろそろやってくれるでしょう!あとはS-760の後継機種も。 


 

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