FLOW
Profile:FLOW TAKEさん
ツインボーカル、ギター、ベース、ドラムの5人組ミクスチャー・バンド。 兄弟であるKOHSHI(兄、Vo)、TAKE(弟、G)が1993年から音楽活動を始め、1998年にFLOWを結成。1999年にKEIGO(Vo)、GOT'S(B)、2000年にIWASAKI(Dr)が加わり現在の形となる。2003年、シングル「ブラスター」でメジャーデビュー。2004年、シングル「GO!!!」がオリコンチャート3週連続TOP10入り、2005年、シングル「DAYS」が初登場3位、そして今年11月8日にリリースした最新シングル「COLORS」が初登場2位を記録するなど、これまでリリースしたアルバム3枚、シングル11枚がいずれもスマッシュヒットを記録。2006年11月からは「FLOW LIVE TOUR 2006“キズナファクトリー”」と題して、全国ツアーを開催している。また12月20日には待望のニュー・アルバム『FLOW THE BEST〜Single Collection〜』をリリース。
 
今回のインタビューは、ニュー・シングル「COLORS」が絶好調のミクスチャー・バンド、FLOWのリーダー兼ギタリストであるTAKEさんの登場です。当日はFLOWのみなさんが所属する事務所にお伺いし、音楽に興味を持った頃のお話から、現在のバンド活動のビジョン、そして愛用の機材など、多岐にわたるお話を伺ってきました。

兄の影響でバンドに興味を持ち、ギターを始めた
 
最初に音楽に興味を持ったきっかけを教えてください。
TAKEさん
(以下、T):
歌ったり、曲を覚えたりし始めたのは小学校時代のアニメ・ソングが一番最初ですかね(笑)。ラジカセをテレビのスピーカーの前に持って行って、自分が好きなアニメの曲を録音して、親と出かける時に車の中でテープをかけて歌っていました。
 
では、自分で歌ったりして楽しむところから、自分で楽器を持って演奏してみようと思ったのはいつ頃ですか?
T: 中学校の時に兄の影響でX JAPANを聴き始めたのが、バンドに興味を持った最初です。ライブを観に行って、Xが使っている楽器を観ているうちに、兄がおもむろに「ギターを買いたい」と言い出したんです。でも、自分たちの近所に楽器屋なんてないし、雑誌の後ろのほうに載っている通販で買うしか考えられなくて。兄がギターを選んでいる時に「お前はどれがいい?」って聞かれたのでなんとなく「これかなぁ」って1つのギターを指さしたんですよ。そしたら1週間後くらいに兄が選んだギターと一緒に僕が選んだものも送られてきたんです。その時は「俺の楽器も一緒に買ってくれるなんて、なんて優しい兄なんだ」と思ったんですが、後日、自分の口座からしっかり金が引かれてた(笑)。俺は全然ギターやろうなんて考えていなかったけど、これはもう無理矢理始めるしかないぞ、という感じで、そこから兄弟でバンドを始めたんです。
 
お兄さんは最初から一緒にバンドをやろうと思ってTAKEさんの楽器も買ったんでしょうか。
T: いや、単純に道連れでしょう。1人で練習していても続かないと思ったんじゃないですか。あとは、Xがツイン・ギターだからとか、そんな理由です。兄はHIDEパートやりたいって言ってたから、自分は必然的にPATAパートを担当してね。この時買ったギターは初心者用のもので、アンプからシールド、教則本などが揃っていて、すぐ弾けるようになっていたセットです。当時はほとんど毎日、4畳半の子供部屋で、兄弟2人でギターを弾き続ける日々でした。
 
それまではなにも楽器を触ったことはなかったのでしょうか?
T: 弦楽器に限らず、全くなにも触ったことがなかったですね。それこそコードの存在も知らなかったので、タブ譜がすべてでした。タブ譜を見ながら、曲を聴きながら弾いて、ちょっと聴いているのと音が違うなぁ、とか考えながら、聴いているのと同じ演奏ができるようになるまで練習していました。
 
ギターが好きで、寝る暇も惜しんで練習するという感じだったんでしょうね。
T: そうですね。2人とも部活をやっていたので、部活が終わってから練習をするんですが、先に帰ってきたほうがすでに練習を始めているんです。後から帰ってきたほうがおもむろにアンプにシールドを挿して、無言のセッション。ギターのおかげで兄弟でいる時間が俄然増えて、これは家族愛、兄弟愛のきっかけでもあります(笑)。
 
兄弟でオリジナル曲を作って、みんなに聴いてもらいたいと
バンド・メンバーを集めたのがFLOWの始まり
 
では、FLOW結成のいきさつを教えてください。
T: FLOWを始めるきっかけは大学入ってからですね。中学、高校時代は洋楽・邦楽問わずコピーバンドをしていたんですけど、地元のバンド仲間に「オリジナルは曲やらないの?」って言われて、それをしっかり真に受けた兄弟2人が「じゃあ作ってみようか」という感じでデモ作りを始めたんです。その頃は兄弟それぞれの部屋があったんですが、MTRを使って自分がトラックを作り、「新しい曲できたよ」って兄の部屋に持って行って、その曲に兄が詞を書いて……、半年で14曲くらい作りましたかね。で、せっかく曲ができたんだからバンドやろうよって話になってメンバーを集めたのがFLOWの始まりです。メンバーを探す時点でなぜかFLOWというバンド名だけは決まっていたんですよね。その当時からのメンバーは、兄と俺とボーカルのKEIGOです。
 
なぜFLOWというバンド名に決めていたんですか?
T: 一番最初はノリですね。「FLOWって、カッコよくね?」って(笑)。当時はヒップホップもよく聴いていたのでライムのフロウとか、流れる感じとか……、ワードの強さ、切れの良さで付けたんです。でも、後々調べてみると「物事がうまく運ぶ」とか『パワー・オブ・フロー』という本があったり、凄くいい意味がたくさんあったんですよ。
 
SE-70との出会いで音作りの楽しさに目覚めた
 
では話題を変えて、初めて使われたローランド/ボス製品を教えてください。
T: それはメチャメチャ憶えていますよ。やっぱり、ギターを買ったら次に買うのは、ボスのコンパクト・エフェクターですからね。最初に買ったのはメタルゾーン MT-2という、ディストーションです。それまではアンプに直で繋いで鳴らしていたから、ペケペケした音しかでなくて「これ、本当はギターじゃなくて三味線なんじゃねぇの?」とか言いながら弾いていたんですが、雑誌で「ディストーションを使えばギターの音が数倍強力になる」って書いてあったのを読んで買いに行ったんです。あれを挟んだ瞬間の「ああこの音!」っていう感動。まさしく魔法の箱でしたよ。
MT-2
 
それはギターを始めてどれくらい経ってからの話でしょうか?
T: 半年後くらいですかね。それまではテケテケやってました。メタルゾーンはハイミッドとロウミッドが両方別々に上げられるのがいいんですよね。次に買ったのはヘビーメタル HM-2というコンパクト・エフェクターで、これは単純に名前が強そう、って選んだんですけど(笑)。まずはそういう感覚で歪み系を揃えていきました。
 
空間系のエフェクターはどのようなものを使われましたか?
T: 最初はコーラスを買いましたね。ある程度エフェクターを使うようになると音作りにも興味が沸いてくるわけですよ。でも、まだまだCDで聴いているような音が自分のセッティングではできない。そこで雑誌の機材紹介のページを見て、いろんなアーティストのセッティングにコーラスが入っているのに気がついたんですね。そこでスーパーコーラス CH-1を買ったと思います。
CH-1
 
それはぜひ教えてください。
T: それはスーパー・エフェクツ・プロフェッサーSE-70、あの名機でございます! コンパクトはあれこれ繋げなきゃいけないのに、SE-70はハーフ・ラックの小さい箱に、求めていた音が全部入ってる。あの音もこの音も全部出る! 高くて手が出なかったディレイも入ってるぞ、なんじゃこりゃ! って楽器屋で試奏させてもらって衝撃を受けたんですね。それで、ギターを買ってから初めてお年玉を崩してフットスイッチとセットで買いました。高校2年くらいの若造が7万くらいの大金を持って、手を震わせながら楽器屋に行ったんですよ。
▲SE-70

 
それは高校生にしては大きな買い物ですね。
T: はい。でもSE-70に出会ってから、一段と音にもこだわるようになったし、この楽器とはとてもいい出会いをしたと思います。エフェクトのプリセットでギター・シンセというものが入っていたので、既存のギターでは出せない音も作れるようになって、1日中それをいじって音をあれこれ追求していましたよ。一番好きなのはフェーザー。このフェーザーのうねり方はやばいです。未だに手放せない理由として、SE-70でしか出せない音があるんですよ。ビンテージのコンパクト・エフェクターでも出せない、デジタルならではのちょっとかすれた音。ちょっとビットが落ちた感じの、なんともいえない古びた味のある音はSE-70でしか出せないので、レコーディングでもよく使っています。メジャー・デビュー・アルバムに収録されている「サンシャイン60」って曲をはじめ、ちょくちょく使っているんですよ。
 
ギター自体はどうなんでしょうか? 買い換えていかれたんですか。
T: 最初の初心者用のギターを2年くらい使って、その後に、ギター自体の音の鳴りというのもあるらしい、という情報を聞いてお茶の水の楽器屋でレスポールを買いました。ただそのレスポールは悲しいかな、ライブ2回目にしてネックが折れましたけど。当時からステージで暴れるのが好きだったんですね。その時は2本のギターを使っていて、ステージに立てかけているのを忘れて蹴っ飛ばしちゃったんです。やばい!って、もう一度立てかけておいたんですけど、ライブが終わって見たらヘッドの部分が「こんにちは」と頭を下げている。どうやら彼も俺に「短い間でしたけど楽しかったです」と挨拶をしたかったんでしょう(笑)。あれは悲しかったなぁ。
 
お兄さんがギターをやっていた時は、バンド内でのギターのサウンドの分け方など、どのようにされていたんでしょうか。
T: 当時はサウンド・カラーとかなにも考えてなくて、とにかくステージング。いろいろ音作りにこだわったり、ベースなど他の楽器との兼ね合いを考えるようになったのはFLOWになってからですね。自分はレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのトム・モレロとか、ギターでは出せないような音を出すギタリストが好きなんです。ギターっぽくないけど面白い音、そういうイメージを具現化させてくれたのはSE-70なんですよね。
 
最近のマルチ・エフェクターは使われますか?
T: ME-50を2年くらい前に買ってデモ作りに使っています。衝撃だったのは安さですね。チューナー、フットペダル、ボリュームペダル、ワウ、ワーミーペダルもついて3万以下……、SE-70が2個買えちゃうよ!って。
ME-50



   
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