Marty Friedman(マーティ・フリードマン)
ソロ・アルバムで注目を集め、バンド「カコフォニー」で活動後、1990年にメガデスに加入、リード・ギタリストとして人気を高める。1996年にソロ・アルバム『トゥルー・オブセッションズ』をリリース、バンド以外でもジェイソン・ベッカーのアルバムへの参加などで、高い評価を受けている。2000年ソロ活動に専念するためメガデスを脱退。デジタル・サウンドやエスニック的メロディを取り入れた独自のソロ・アプローチで人気のヘヴィ・メタル・ギタリスト。

MASAKI
大阪府出身。24歳でプロデビュー。その後、バンド「シャイ・ブルー」での活動を経て1997年アニメタルに参加。1999年にはソロ・アルバム『モダン・デイ・クロスオーバー』をリリース。現在はアニメタルと並行し元聖飢魔IIのルーク篁、雷電湯澤とCANTAを結成し活動している。その他数多くレコーディングやセッションと活動の幅を広げている。

淳士
神奈川県出身。シャム・シェイドのドラマーとして1994年にインディーズからファースト・アルバム『SIAM SHADE』をリリースし、翌年メジャー・デビュー。9枚のアルバムをリリースしている。2002年のバンド解散後も、2枚のソロ・アルバムをリリースし、自身のライブ活動を中心に、多くのセッションに参加。精力的な活動を行っている。
 
まずマーティさんにお聞きします。今日はどんな機材を使われたのでしょうか?
マ−ティ・フリードマン(以下マーティ):ギター・アンプは使わずに、GT-8という新しいマルチ・エフェクターを使いました。まだプロトタイプだと言われましたが、結構気に入っています。
▲ GT-8

以前はGT-6を使われていましたが、どのように変化したと思われますか。
マーティ: アンプ・モデリングが強力になった気がしますね。GT-6はアンプ・モデリングより、エフェクト系を多く使いましたが、今回はアンプ・モデリングとして使いました。エフェクトに関しては、クリーントーンやスローギアが好きですね。


ソロになられてからエフェクターをたくさん使うようになったとお聞きしましたが、なぜボスを選ばれたのでしょう。
マーティ: 実は、子供の頃からすでにボスのコンパクト・エフェクターを使っていました。結構古いものなんだけど、SD-1DD-3などのエフェクトを使っていましたよ。2年前に、偶然僕の友達がアメリカのローランドで働くことになって、その時にNAMMショーで出たばかりの新しいエフェクターをあれこれ使ってみて、再度ボスを非常に気に入りました。ボスのスタッフもとても協力的で話しやすいし面白い。それにどんどん新しいものを開発してくれるし、今回のような楽しいイベントもやってくれるので、とても嬉しく思います。

ボスのエフェクターのどのような部分を気に入られているのですか。
マーティ: 丈夫さとか、安定性が素晴らしいと思います。僕は世界ツアーも何度もやって、いろんな場所でライブをやるから、音の安定性や一貫性がとても大事だと思っています。いろんな国でライブをやる場合、電源が違うとか、いろいろと大変なことがあるんだけど、ボスのGT-6があれば、ミュージシャンとして凄く安心してプレイできるんです。ローランドやボスは、世界一と言っていいぐらい珍しい音色、素敵な音色をいっぱい作ってる。これは間違いないことですけど、でもミュージシャンのためには、丈夫で壊れないのが本当に一番大事なこと。僕は10代の頃からボスのエフェクターを使っていて、一度も壊れたことがないんだよ! いつも頑張ってくれるんだ。人前で演奏するんだったら恥ずかしい演奏はしたくないよね。だから複雑だったり、突然調子が悪くなるとか、そんな機材は嫌い。いくら見た目や音がカッコよくても、動かなければカッコよくないよ。信用できるブランドであるということが大事なんです。

▲ GT-6B

MASAKIさんは今日はGT-6Bを使われていましたね。これはいつ頃から使われていたのでしょうか。
MASAKI: もともとは前モデルのME-8Bを使っていたんです。その上位モデルということでGT-6Bが出て使うことにしました。ME-8Bの良い部分を継承しつつ、ギター版同様モデリングやシミュレーターも入っているので、ライブでもレコーディングでもどちらでも使いやすいですね。マルチ・エフェクターのいいところは、コンパクト・エフェクターをたくさん並べて使った時の音の劣化、ノイズが出た時に原因を探るのに非常に時間がかかることや、接続にも時間がかかるなどのトラブルから解放されることですよね。マルチ・エフェクターは全部の機能が1つの中に入っているということが非常に革新的ですし、特にボスのマルチ・エフェクターは、内容も非常に充実しています。

ME-8BからGT-6Bに移行して、特に変わった点や気に入っている点はありますか?
MASAKI:  歪み自体を自分でカスタマイズできるんですよね。どれくらいの濃度で歪ませるかとか、マイキングの位置まで凄く細かいことまで設定できるので、もともと何種類かのモデリングが入っていたとしても、限りなく自分のオリジナルに近い音が作っていける。音作りをより深く追求できるようになっていますね。もちろんコンプやリミッターも通しますけれど、今までコンプは1種類通していただけでしたが、GT-6Bになってからは、4種類のコンプを選べるので、凄く面白いですよ。あと、エンハンサーという音の立体感を出すエフェクターもきっちり入っているし、自分で音を限りなく追及できるエフェクターになっていると思います。

最近ではベーシストの方も、エフェクターを使うことが多くなりましたよね。
MASAKI:  やっぱり音痩せとか、トラブルが多くなるのは困りますから、エフェクターを通さずにアンプに直でつなげるほうがいいっていう人も多いと思いますが、そういうトラブルに関しても、今はクリアされていると思いますよ。


淳士さんがV-Drumsを最初に叩いたのはいつ頃ですか。
淳士: ゴム・パッドの頃のものは楽器屋さんでちょっと試奏したくらいですね。メッシュ・ヘッドになってからのものは、友達が自宅でデモテープを作るために3点だけパッドを使っているのを見て「これだったら苦情がこないな」ってことで興味を持った 。俺らみたいなロック・ドラムをやっていると強く叩くと手が痛くなるとか、キックの振動だけはどうしても近所から苦情がきたりして、それが理由で俺も過去に使ってた違うメーカーの電子ドラムは正直3日で物干しになっていました(笑)。今は自宅に、V-Drumsが1台あります。これを使って自宅録音までやれたらいいなと。いろんな仕事を受けてタイトなスケジュールの中で、頭を切り替えなければいけない時のイメージ・トレーニングに役立ってます。

音についてはいかがでしょうか。
淳士: 音のよさもありますけど、叩いている体感度、ドラムを叩いているっていう感覚の強さにとても驚いています。もう確実にどんどん生ドラムに近づいていると思うし。今回特に素晴らしいなあと思っているのがV-Hi-Hat。もう、これを待っていた! って感じ。そしてこれからの発展にも期待してます。
V-Hi-Hatも含めV-Cymbalにしても、電子ドラムのシンバル類がリアルに揺れるということも表現力が大きくなりますよね。
淳士: そうですね。シンバルを手で止めると音まで止まるなんて驚きですよね。子供の頃そうやって不思議に思った機械を分解して直せなくなって、よく、オヤジに怒られたんですけど、その時の気持ちがまた湧いてくるというか(笑)。このシンバルの中はどうなってるんだろう?ってね(笑)。

生ドラムに限りなく近いというお話ですが、それはV-Padのメッシュ・ヘッドのレスポンスについてもそうですか。
淳士: もちろんですね。それと俺も過去の経験ですけど、例えばワンステージ分リハーサルをした時に手足に残るダメージが、ひょっとしたら生ドラムより少ないような気がするんですよね。ただ、ライブでこれを活用していくっていうことに対して、賛否両論あるのは確かです。俺もライブで演奏するのは今回が初めてなんですけど、やっぱり最初は抵抗があるんですよ。自分の叩いている、その場所から音が聴こえない。でもそこさえクリアできればライブで使うってのもアリかな。音作りも楽しそうだしね。


では、今日のライブの感想をお聞かせください。
MASAKI:  やっぱり楽器をやっているお客さんが多かったみたいですね。だから間近でこういうプレイが見えて、お客さんにとってもいい機会だったんじゃないでしょうか。実際に足元のエフェクターの説明する機会なんてないですから、音にもこだわってプレイしているんだよっていう話ができて、僕としてもよかったですね。
マーティ: 僕は相変わらず凄く楽しかった。さっき言ったみたいにトラブルとか全然なかったでしょう? 弾く時に凄く安心できる、これは大事なポイント。ミュージシャンは演奏に対して、頭の中でいろいろ考えているから、機材のことでトラブルが起こると、もうパニックなっちゃう。機材さえトラブルがないと決まっていれば、安心して自分のプレイが出せます。このバンドでのライブは2回目ですけど、これで終わっちゃうのがもったいないって感じがします。
淳士: 本当、続けていきたいですよね。
マーティ: 実は僕、インストの音楽でのライブの経験があまりないんですよ。このバンドでのライブは凄く新鮮で、僕がスタジオの中で作った曲がそのまま生きていると感じます。自分の作った音楽がライブの環境で聴けるなんて! 最高のメンバーですね。
淳士: マーティのそんな最高の音楽を、俺は毎回違うこと叩いたりしましたけど……、ねえ?(笑)。でもライブは凄く楽しかったです。俺たちがステージの上で楽しそうに演奏してるのを見て、影響を受けて「俺もあの楽器使ってみたい」って思ってくれる人がいたらいいですよね。
 

本当に皆さんが楽しんで演奏されているというのがとても伝わってくるライブでした。では、最後に読者で音楽に携わっている人たちにアドバイスお願いします
淳士:  “自分らしく楽しく”を胸に抱えながら日々頑張ってください。
マーティ: 音楽をやるチャンスがあれば必ず参加してください。忙しいからといって集まって音楽を作るチャンスを見逃すと、プロにはなれないと思います。僕は子供の頃、友達からセッションをやるって言われたら、必ず行っていました。その考え方は今でも頭の中に入っています。
MASAKI: 誰もがアマチュアから始めます。たいていコピーから入ると思うのですが、どんどん腕を磨いて自分のスタイルを見つけて、オリジナリティを早く見つけられた人が勝つことができる。上に上がるためにいろんなものを吸収して、自分のスタイルを見つけてください。そうすれば自ずと道が開けると思います。

 
弾きまくり、叩きまくりという、最高にエキサイティングなステージを披露してくれた彼ら。彼らの言葉にもあるように、まさにこのイベントだけで終わるのは“もったいない”バンド。加えて、大阪会場(11月10日)と東京会場の初日(11月12日)では嬉しいハプニングも。ジョン・ペトルーシさんとの突然のセッションは、会場に詰めかけたファンも大喜びの貴重過ぎるほど貴重なパフォーマンスになりました。ボスのエフェクターやV-Drumsが彼らをサポートし、よりダイナミックな演奏が繰り広げられました。また世界を駆け回るマーティさんならではの機材に対しての考え方、そして淳士さん、MASAKIさんの「自分らしく」「自分のスタイルを」という示唆は、音楽を楽しみ、楽器を愛するファンにとって重要な言葉になったことでしょう
 




 
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