 |
 |
| ミックスとは、レコーディングされたトラックのバランス調整です。すべての楽器が聴こえるようにする方法と、聴かせたいパートを誇張させる方法と、大きく2タイプのミックス手法があります。これらは、音楽ジャンルや制作者の意図によって変わってくるものですので、どちらが良いとはいえません。よく、「ミックスのポイントは?」と質問をされるのですが、“その音楽で何を聞かせたいか”によるのです。もし、ボーカルを聞かせたいなら、ボーカル・トラックを上げればいいですし、バッキング・トラック(歌メロ以外のパート)をローファイな音にしたいのか、ハイファイな音にしたいのかによっても手法は変わってきます。 |
 |
| 「えっ、難しいじゃん」と思わないでくださいね(笑)。私が意識していることは、常に完成予想図を見据えてレコーディングすることです。そうすれば、ミックスでもそれほど悩むことはありません。そして、一番大切なことは“こうしなければいけない!”といった決まり事がないのも音楽だということ。たとえノイズだらけだったとしても、それが音楽の狙いというのなら、それもOKなわけです。ただ、ある程度の客観性をもってやらないと、音楽的に聞こえないかもしれませんけど(笑)。 |
 |
 |
 |
| ミックスでは、フェーダーとPANが一番重要で、この2つで音量と定位を決めます。音像の位置は左右、前後とありますが、左右はPANで、前後はフェーダーで決めていきます。
多くのSONARユーザーは、ミックスをコンソールビューで操作していると思いますが、私はトラックビューだけでやっています。トラックビューには、それぞれ“トラック・インスペクタ”がありますので、ここでもフェーダーやPANの調整が可能だからです。さらに、PCR-M80をコントロール・サーフェスとして使って、ミックスしています。 |
 |
 |
| コンソールビュー |
|
 |
トラックビューの
トラック・インスペクタ |
|
| |
|
|
|
 |
 |
 |
| フェーダーとPANで、音の左右/前後感を作るのが第一段階だとしたら、次の第二段階では、エフェクトを使って音像を替えていきます。通常は、音を馴染ませるためにリバーブをかけます。このときは専用のバスを作り、そこにリバーブを立ち上げます。SONARには、コンボリューション・リバーブのパーフェクト・スペースとレキシコンのパンテノン・リバーブ、ソニタス fxのリバーブ、Cakewalkのリバーブと、4タイプのリバーブが標準搭載されています。 |
| |
 |
| Perfect Space |
|
 |
| レキシコンのPANTHEON |
|
| |
|
 |
| ソニタスfxのReverb |
|
 |
| CakewalkのSTUDIOVERB |
|
|
| |
| 一般的には、歪んだギターが入ったようなバンド・サウンドにはレキシコン・リバーブ、生楽器を主体としたきれいな音にはパーフェクト・スペースをかけます。 |
| |
| 私の場合は、レキシコンのパンテノン・リバーブを9割使っています。もちろんバスに立ち上げてかけるのですが、2つ以上は使っています。ひとつは、ルームタイプ。これは、スタジオのブースで録ったような空気感がほしいときにギターやベース、ドラム、キーボードなどに薄くかけます。同じ効果を狙うためにアンビエントを選ぶ場合もあります。そして、2つめはプレートタイプ。これは、ボーカルやソロといった目立たせたい部分に使っています。 |
 |
よく使うタイプが
青下線でひかれたタイプ |
|
|
 |
 |
 |
| バスに立ち上げ、センド・リバーブとして使うのが一般的ですが、リバーブ自体のMixレベルを下げることがポイント。特に、レキシコンのリバーブはデフォルトで100%になってしまうので、30%台に落としましょう。そして、センド送りを0から少しずつ下げていきます。当然ですが、リバーブをセンド送りにしていると、そのトラックの音量は変わるので、ここでフェーダーの操作で調整が必要になります。
エフェクトを使うことで音質が変わったときには、フェーダーとPANで再度バランス調整していきましょう。 |
 |
 |
 |
| リバーブを使うと音質が変わります。多くかけすぎていると音の輪郭がなくなり、音がなまってくるのです。各トラックのセンドレベルは必ずマイナス設定にして、薄くかけるようにするといいでしょう。リバーブ効果は聴感上、分かりやすいものです。かかっているか分からない程度にごく薄めにかけてあげるのがミックスでのテクニックです。 |